特別支給の老齢厚生年金|ADHD特性のある姉が“今は”申請しなかった理由
なぜ今は申請しなかったのか
年金の手続きは、「もらえるものは早く申請した方がいい」と考えられがちです。
ですが今回、私たちはあえて今は申請しないという判断をしました。
それは迷った末の先延ばしではなく、
将来の選択肢を減らさないための判断でした。
精神科初診が控えていた
姉は、2026年1月15日に精神科の初診予定日として予約を取っています。
うつ症状が続いており、ADHD特性も強く疑われている状態です。
精神障害年金では、初診日が制度上の起点になります。
そのため、初診を迎える前に年金の受給を始めてしまうことは、
後の判断に影響する可能性があります。
まずは、医療的な診断と記録をきちんと整える。
それを優先する必要があると考えました。
精神障害年金の可能性を考えた
うつ病やADHDは、状態によっては精神障害年金の対象になります。
重要なのは診断名そのものではなく、
日常生活や社会生活にどれだけ支障が出ているかです。
もし今後、精神障害年金を検討することになった場合、
老齢年金を先に受給していると、
選べる制度や期間が限られる可能性があります。
可能性がある以上、
先に選択肢を狭める行動は避けたいと考えました。
年金は「早さ」より「順番」が重要だから
年金制度は、スピード勝負ではありません。
「早く動いた人が得をする制度」ではなく、
順番を間違えると、後から修正できない制度です。
特別支給の老齢厚生年金は、
今すぐ申請しなければ消えてしまうものではありません。
今は「もらう」よりも、
正しい順番を見極める時期だと判断しました。
ADHD特性 × 年金手続きで注意したいこと
今回の出来事を通して、
ADHD特性と年金手続きの相性について、強く感じたことがあります。
衝動的な判断が起きやすいタイミング
ADHD特性のひとつに、
「思い立ったらすぐ動く」「反射的に決断する」傾向があります。
姉も、62歳になった直後という節目で、
「今やらなきゃ損かもしれない」という気持ちが強くなっていました。
これは本人の問題ではなく、
制度と年齢が重なったときに起きやすい反応だと感じています。
年金は一度始めると巻き戻せない
年金の手続きは、
一度スタートすると簡単には元に戻せません。
「やっぱり違った」と思っても、
過去に遡ってやり直すことはできない制度です。
だからこそ、
衝動的な判断が入りやすい人ほど、
慎重すぎるくらいでちょうどいいと感じました。
一人で決めないための工夫
今回、私が意識したのは
姉が一人で決め切らない状況を作ることでした。
・その場で結論を出さない
・一晩置く
・家族や第三者と一緒に確認する
この「ワンクッション」が、
取り返しのつかない判断を防いでくれました。
今回の判断で守れた「選択肢」
「今は申請しない」という判断によって、
失ったものはありません。
むしろ、守れたものがありました。
老齢年金と障害年金を天秤にかけられる状態
現時点では、
老齢年金と精神障害年金、
どちらが姉にとって適切かを、後から考えることができます。
この選べる状態を残せたことは、大きいと感じています。
将来、後悔しないための準備期間
すぐに結果が出ない制度だからこそ、
準備の時間は大切です。
医療記録を整え、
生活の状況を振り返り、
必要なら専門家に相談する。
今は、そのための期間だと捉えています。
「今は何もしない」も立派な判断
申請しないことは、
何もしていないわけではありません。
将来の自分が選べるようにするための行動です。
焦らないことも、
制度の中では大切な判断だと思います。
まとめ|年金申請は焦らず、立ち止まって考える
制度を知ることが安心につながる
年金制度は複雑で、分かりにくいものです。
だからこそ、「早く申請しなきゃ」という不安が生まれます。
でも、制度を知ることで、
焦らなくていい場面があることにも気づけました。
同じように迷っている方へ
年金の手続きに正解はありません。
人によって、体調も状況も違います。
もし迷っているなら、
一度立ち止まって考える時間を取ってもいい。
この記録が、
同じように悩んでいる方の判断材料になれば幸いです。
※注意書き
本記事は、家族の体験をもとに、年金制度や医療との向き合い方を整理した記録です。
記載している内容は一般的な制度説明や考え方であり、すべての方に当てはまるものではありません。
医療の診断や治療方針、年金の受給可否・申請タイミングについては、
必ず主治医や年金事務所、社会保険労務士などの専門機関へご確認ください。
制度は変更されることがあるため、最新の公式情報をもとに判断されることをおすすめします。

